Activity Detailed Report
活動報告・詳細
関東鹿児島県人会連合会 主催
「ふるさと交流の旅 ~出水市・阿久根市・長島町・薩摩川内市・甑島~」に参加。たくさんの感動を味わいました!
関東鹿児島県人会連合会が3年ぶりに開催した「ふるさと交流の旅」に、
当NPO法人からも5名の会員が参加しました。11月4日(金)~6日(日)
の2泊3日の旅程で、出水市(いずみし)~阿久根市(あくねし)~長島町~
薩摩川内市(さつませんだいし)~甑島(こしきしま)を訪問し、地元の皆さんとの交流を含め、自然・歴史・食事など、たくさんの感動をいただきました。
出水市にて
出水市は「鶴の飛来地」としても有名です。
初日の11月4日は「クレインパーク出水」で、鶴の生態や現在の飛来状況などの説明を受け、荒崎田んぼの飛来地を訪問しました。自然の中で飛び交うたくさんの鶴を見ることができ、夕日の中を飛び立つ鶴の動きに、皆さんが大きな歓声を上げながらカメラを向けていました。
この地に生息している鶴の数は、10月28日現在で、ナベズル:6013羽、マナズル:242羽、そのほかカナダズル・クロズル・ナベクロツルなど、合計6,256羽となっていす。ピーク時には15,000羽ほどにもなるということで、世界でも有数の(鶴の)飛来地となっています。
そのほか武家屋敷群では、ボランティアガイドの皆さんの熱心な説明を拝聴し、武家屋敷の中も見学させていただきました。「日本一大きな鈴」や「日本一高いお地蔵さん」もユニークでした。
折しもこの日は「マチテラス」というイベントの開催中で、広大な範囲の竹林に生えている孟宗竹にいろいろな造形が施され、その(竹筒の)中に明かりを灯すと幻想的な絵が浮かび上がりました。この"灯篭"が街の各所に配置され、夕方になると町中が幻想の世界に一変します。
なかでも造形作家・吉野紘一さんの作品は世界的にも有名で、モナ・リザ、トラ、鶴などの素晴らしい作品がありました。また、吉野さんはシラスを水で固めた像も創作され、武家屋敷群では西郷隆盛や篤姫などが、また感応禅寺(かんのうぜんじ)では初代薩摩藩主・島津忠久公が展示されています。まさに、素晴らしい文化を感じます。
その夜は、出水市・阿久根市・長島町から地元のリーダーの皆さんに集まっていただき、交流会を開きました。各町からは趣向を凝らした演芸などが披露され、とても楽しい時間を共有できました。
長島町にて
翌11月5日は、長島町を周遊しました。
川添健 町長自らがバスに乗り込み、案内していただきました。(長島町では)赤土のジャガイモが有名で、エグチベジフル株式会社では、最新の設備を投入して売り上げを伸ばしているとのことでした。
また、長島町では"きれいな街づくり"として「ぐるっと一周花の町」をキャッチフレーズに、住民全員で花を植えて育てていて、いたるところにきれいな花が咲いていました。
長島町では、焼酎「島娘」が島内限定で販売されています。「鰤王(ぶりおう)」という銘柄で、鰤の養殖も進められています。お昼に漁業組合から差し入れていただいた、朝獲れの鰤の刺身は最高でした!
また、眺望日本一を目指したと言われる「空中展望トイレ」が(針尾公園の)展望台に設置されています。これは、トイレの中から美しい海岸の景観が望めるように設計されたもので、まさに"日本一美しいトイレ"といえるものです。
このように、島の特徴を余すところなく活用したユニークな町づくり ── その発想は感動ものです!
阿久根市にて
阿久根市では「寺島宗則記念館」を訪問しました。
現在はリニューアル工事中のため、見学するのは難しいと言われていましたが、市役所や寺島会の皆様のご好意により、わざわざ公開していただき、見学することができました。寺島宗則は、明治維新の立役者である薩摩スチューデントを率いて英国留学し、そこで学んだ電信技術を郷里で普及させたことで「電信の父」とも呼ばれています。その生涯や精神を、寺島会の皆様に紙芝居で説明していただきました。
美味しいお茶と、手作りのお団子もいただき、温かい心配りに感動しました!
薩摩川内市にて
薩摩川内市では「甲冑工房 丸武(まるたけ)」を見学しました。
入館時には、ほら貝を吹いて歓迎していただきました。ここでは約50年にわたって甲冑が製造され、NHK大河ドラマにも武将の甲冑を数多く提供されているとのことです。有名な武将たちが身に着けた個性的な甲冑には、目を見張るものがありました。
夜は、薩摩川内市・さつま町の皆さんと交流会を開きました。塩田康一 鹿児島県知事・本坊輝雄 県市長会会長も特別参加され、総勢53名の皆さんと、意義のある交流会ができました。「薩摩川内おどり太鼓」の迫力ある演奏にも感動しました。
今回は訪問できませんでしたが、さつま町からも上野俊一 町長ほか7名の方々が出席され、商工観光課の皆さんに(さつま町の)PRをしていただいたのは、非常に良かったと思います。
甑島にて
最終日の11月6日は、甑島への日帰り訪問でした。
美しい青空と海を見ながら、高速船で上甑島(かみこしきしま)にある里港(さとこう)へ向かいました。その途中で飛来トビウオに、皆さん大騒ぎでした! 里港では地元の2名のガイドさんとともに、観光課の皆さんが横断幕を掲げて歓迎してくださいました。
そこから2台の中型バスに乗り込み、国の天然記念物となっている「長目の浜展望所(ながめのはまてんぼうじょ)」へ。そこでは美しい景色を堪能しました。そして県内最長の甑大橋(こしきおおはし)を渡って下甑島へ。鳥巣山展望所から見える白い甑大橋と青い海、そして緑の島々とのコントラストに感動しました!
(当NPO法人の)竹之内康一 理事長は、先祖が甑島から種子島へ移住したという歴史を持っており「ここが自分の"ルーツ"である」という感激が、満面の笑みに現れていました。
青瀬地区コミュニティセンターでは、地元の食材を使った「助八弁当」と島の焼酎をいただきながら、小学生・中学生を含めた7名のメンバーによる郷土芸能「青瀬ヤンハ」を見せていただきました。「ヤンハ!」と掛け声をかけながらの踊りは、とても勇壮で力強く、大いに感動しました! このヤンハは、平家の落人たちが、武器を持てないかわりに武術の修行のために編み出したと言われており、県の無形文化財にも指定されています。
甑島を離れる時には「お別れテープ」まで用意していただいていました。これは、ふだんは学校の先生や卒業生が島を離れる時の送別などに使われるそうですが、今回は私たちのために特別にご準備いただいたとのこと。さらに、恒例なのでしょうか、見送りに来てくださった方が、海に飛び込んで盛り上げてくださいました。
強烈な印象を目に焼き付けて離れた甑島でした。
今回の「ふるさと交流の旅」は、3年前に企画されたものが、コロナ禍の影響で延期になり、やっと実現できたものです。参加された方々はもちろん、地元の皆さんからも心温まる歓待を受けました。いたる所で「故郷の良さや歴史」を感じ、たくさんの感動をいただきました。(参加した)当NPO法人のメンバーも、大いにリフレッシュできたことと思います。「今後も、さらに県人会活動を頑張ろう!」という強い思いを胸に帰ってきました。
ご協力いただきました皆さん、誠にありがとうございました。